京都芸術センター夏休み企画始まる

こやまあきゆき

2012年07月30日 23:53

京都芸術センターで始まった、夏休み企画展 
ここから何処かへ 國府理さんの作品を拝見した。
四条烏丸からすこし北西室町上がったところにある京都芸術センターは、様々な芸術活動の拠点として、廃校を活用して運営されており、私の京都くいしんぼうの会京都らしい七大カフェに明倫館前田珈琲店を随分前に選んで以来、近くを通ると立ち寄る。映画や演劇 舞踏関係の情報が沢山あるからだ。今日も、始まったばかりの國府さんの作品を拝見。校舎の屋上の作品は、青空が海原にも見えて、セーリングが風を受けはしゃいだように空気を操っている。人が創造したものが、自然と調和している。
 ある作品は、一見土というより湿ったオアシスの砂地に見えた。しかし、展覧会が始まったばかりなのに、すでに草が微かだが、一面に芽生えている。9月までの間成長を続け、作者だまいた種のバランスで、作品が育っていく。
 アメリカで、もしニューヨーク他地球上に、人間がいなくなったら、人工都市はどうなるか?シュミレーションした番組があった。コンピューターグラフィックが可能にした地球の姿は、再び自然におおわれていた。
 じつは、私は陶芸家の家に生まれたので、世界遺産をテーマに作った作品を庭に放置してきた。円山公園東観荘也阿弥。昔私がホームグランドにした京都で最初のホテルが建った場所。庭園にこやまあきゆき作品が点在している。私の実家にバーミヤンの仏像がある。苔むした私の作品は、まるで苔寺の苔のように作品を、飲み込んだ。
 ジャワ島のボロブデゥール遺跡は、山の山頂から塔の先がすこし突き出していて発掘された。発掘されなかったらただの山。

私が京都を好きなわけ。明倫館のギャラリー ワークショップ 図書館 前田珈琲店 学校としての役割が終わっても、新しい時代の京都を育てる役割を与え育ててくれる人たちのおかげで、今も京都に居心地のいい空間として生きている。
 今日は、カフェに行かなかった。
帰かけた時、玄関先の屋外テラスに、炎天下サンドイッチとドリンクを持った素敵な女性が、映画のワンシーンのように、涼しげにたたずんでいた。場違いなスーツ姿の私は、懐かしい水飲み機で一口水を含んでため息をついた。映画だったらさりげなく、少し離れたテラスに腰をおろすのか?後ろにいかにも仲がいい芸術家らしき熟年、といっても私とかわらないかも。旦那さんらしき男性が、私に続いて水を。
 もしや、内心は、私と同じ気持ちだったのか?
校庭中庭のベンチに私は一人腰を掛け、再び屋上の風にたなびく作品と、かつてこの庭を走り回っていた子どもたちと、今なお新鮮な明倫館の校舎のタイルや屋根の装飾を創った職人や建築家の想いが、時空を超えてコラボレーションしているのを感じながら一時を過ごした。まさに京都そのもの。

 ごめんなさい。今日はパフェより水飲み場の一口の水がごちそうでした。

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